屋根の造り方で、耐久性と住み心地が大きく変わります。
屋根の構成を御存じでしょうか?
日本で最も多く施工されている方法は、母屋という屋根の梁に垂木を455mm間隔で垂直に取付け、野地板(合板12mm)を敷きルーフィングを貼るという方法です。

屋根断熱をされない場合は、これで良いと思います。
しかし、色々なことを考え弊社では、屋根断熱を採用しています。
家づくり舎の屋根断熱を解説

屋根は登り梁で組みます。構造計算(許容応力度計算)を基に、大きさが決まりますが、180mm~240mmの範囲になります。

その上に野地板として、構造用合板24mmをN釘で留め付けます。
合板と登り梁の構成で、水平構面強度をとります。(火打ち金物・梁が不要になり断熱施工の効率が上がります)

その上に断熱材(ネオマフォーム)を敷き詰めます。
屋根部分にも壁と同じで熱橋となる部位がありますが、覆う事で熱橋からの熱逃げ・伝わりを防ぐことができ、断熱性能に大きな差が生じます。

その上に、防水紙としてルーフライナーを貼ります。
防水紙にも耐久年数があることを御存じですか?交換が難しい部分には耐久年数も重要ですよね。

やっと垂木の登場です。45mm幅60mm高さの無垢の木を455mm間隔で留め付けます。
この部分が通気層となり、壁の通気と軒下の換気口とつながり屋根のてっぺんで抜けるように通路をしっかりと確保しています。
耐久性・住み心地に大きく変わるので、丁寧に確実に施工しています。

さらに、この上に野地板(無垢杉板12mm)を施工。
この後、2層目の防水紙を施工し屋根材(ガルバリウム鋼板)までで、屋根の完成です。
すべては、耐久性と住み心地の為に!
このような施工方法をしている『家』は残念ながら日本では多くありません。
それは、時間も費用もかかるわりに伝わりにくいという事と、必要性を理解できていないからだと思います。
家づくりの情報は、インターネット・SNSの普及で溢れ情報過多になっていますが、その中には間違えている事も過小評価も過大評価も存在します。
未来を創造し未来までに責任を持つ事が、『家づくり』を生業とする企業の責任で、その責任を持とうとしている企業を探してください。
判断が難しくとは思いますが、どうか30年後・40年後・その先の未来までを意識している建築会社に家づくりを委ねて欲しいと願います。